ジャイロのミニカー化

 私の所有するミニカーは、もともとミニカーとして製造された車両ではありません。ホンダの3輪スクーターの[ジャイロ キャノピー]を改造して原付1種からミニカーへと登録変更したものです。ここではホンダのジャイロシリーズ(ジャイロ X・ジャイロ UP・ジャイロ キャノピー)を改造してミニカー登録する方法をご紹介します。なおこのページをより正確に理解するために「ミニカーの法的根拠」のページを先に御覧になることをお薦めします。

 当サイトで公開している「改造方法」は、ミニカーに関して素人である当サイトの管理者が経験に基づき解説したものであり、整備士などの資格を有する専門家が責任をもって公開しているものではありません。ですから登録変更を保証するものでもありませんし、当サイトを参考にしての改造が原因で事故等が発生しても、当サイト管理者は損害賠償等の責任は負いかねます。あくまでも改造を行う方の自己責任において当サイトを御利用ください。


■改造方法(説明用の画像は全てジャイロキャノピーです)
「ミニカーの法的根拠」のページで導き出したミニカーの条件
@乗車定員が1名である
A総排気量50cc以下の原動機を有する
B2輪ではない
C総排気量20cc以下ではない
D車室(側面が解放された3輪の車を除く)を備えているか、もしくは輪距が50cmを超えている


 どうにかして、以上4つの条件をクリアすれば原付1種登録のジャイロがミニカーとして登録出来るわけです。ところがもうお気づきとは思いますが、ジャイロシリーズはノーマルの状態で@〜Cの条件をクリアしているのです。残された条件はDだけなのです。現実的に考えた場合、個人でジャイロに完全な車室を作るのは非常に難しい事です。そこで考えられる方法は輪距を拡大する方法です。

ちなみに「輪距」というのは、右の画像を参考にしていただけば解ると思うのですが、横方向に2つ並んだタイヤの中心同士の距離のことです。

 まず、ノーマル状態でのジャイロの輪距を知る必要があります。
[ジャイロ X]=360mm(1999年マイナーチェンジ前)
[ジャイロ X]=430mm(1999年マイナーチェンジ後)
[ジャイロ UP]=495cm
[ジャイロ キャノピー]=430mm

 では実際に後輪の輪距を拡大する方法ですが、タイヤホイールとその取付部の間にスペーサーを追加する方法がもっとも簡単で効果的であると考えられます。スペーサーを使って輪距を拡大する方法はライダーには馴染みの無い方法ですが、自動車の改造としては非常に一般的な方法です。

以下の厚さのスペーサーを使うと、輪距が510mm以上になります。(10mmは余裕とお考え下さい)
[ジャイロ X]=75mm以上(1999年マイナーチェンジ前)
[ジャイロ X]=40mm以上(1999年マイナーチェンジ後)
[ジャイロ UP]=7.5mm以上
[ジャイロ キャノピー]=40mm以上

 スペーサーを取り付けると、元々ホイールを固定していたボルトでは長さが不足するので、スペーサーの厚みに応じた長さのボルトを御用意ください。この時、鉄製のボルトではなく、より強度のあるステンレス製のボルトを使うことを強くお薦めします。

 これで輪距が50cmを超えるので、条件Cも見事クリアというわけです。なお輪距を拡大すると、ノーマルのリアフェンダーがリアタイヤに干渉します。最も簡単な解決策はタイヤに干渉する部分を切り取ることです。ミニカー(道路運送車両法上の原動機付自転車)の場合、車体からタイヤやホイールがはみ出していても、違法ではありませんので御安心ください。

フェンダーを切り取るとこんな感じになります。ちょっとワイルド

 なお、ジャイロ用のスペーサーの入手方法ですが、一般的にバイク店などで販売されている物ではありませんし、自動車用のスぺーサーが流用できるわけでもありません。
 以下にジャイロ用のスペーサーを入手でき、なおかつ私が信用しているサイトを2つ紹介しておきますので、どうぞ御利用下さい。なお最近「Yahoo!オークション」等で、これ以外の業者や個人が出品されているのを見かけますが、強度に問題のありそうな物もありますので、お薦め出来ません。
「GYRO MIKIP」 http://www.bekkoame.ne.jp/~mikip/gyro
「モトリペア」 http://www.moto-repair.com/


 さて、実車の改造が終わったら、次は市区町村役場でミニカーとして登録してもらう必要があります。原付1種からミニカーへの登録変更の手続の方法は、次のページにて紹介!


 


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